本、特に児童書が好きでよく読みます
特に心に残っている作品の扉絵を勝手に描いてみました

  

『 人形の家 』

ルーマー・ゴッデン作

舞台が40年代のイギリス。昔過ぎてもう現代の子供たちには合わないのか、書店でこの本を見かける事が無くなりましたが、本当に素晴らしいお話です。(私、この本が好きすぎて日本で出てるゴッデンの作品は全て読みました)
出てくる登場人形の個性も、物語も、描写の誠実さも、何もかも過不足なく美しく、心が震えます。特に’ことりさん’は鮮やかに純粋で衝撃でした。『トイ・ストーリー』はこの物語にインスパイアされてるような気がします。
長い間描いてみたかったのだけど、堀内誠一さんの絵が素敵過ぎて諦めてました。恐れ多かったけど挑戦してみました。

『 九年目の魔法 』

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作

自分の記憶が二重になってる事に気付いたポーリィ。少しずつ思い出していく10歳からのリンさんとのつながり。夢中だった何もかもをなぜ忘れてしまったのか、妖精の女王と一族の張り巡らす魔法の罠を解くには・・・
ポーリィとリンさんの純愛に謎解きをからめた物語。贈られる本にはヒントがいっぱい。不思議の中に自分も入り込むような不安定さが堪らないです!

『 かるいお姫さま 』

ジョージ・マクドナルド作

生まれたときに魔女に呪いをかけられて重さを持たないお姫さま。おつむの中も軽くて、いつも笑ってばかり。そこに現れた王子がお姫さまに恋をしますが・・・
昔ばなしの語り口なのでのんきに読んでいると、クライマックスの王子の献身に思いのほか感動させられます

『 時計坂の家 』

高楼 方子作

夏休みにおじいちゃんの家を一人で訪ねたフー子。いとこのマリカに会うためだったけれど、その家には不思議な庭に通じる扉があって… フー子の12歳の冒険は、悲しみの宿る家の秘密に通じていた。
秘密、ロシア、奇妙なものに惹かれる気持ちをお持ちの方にぴったりの物語。ジブリで”映画化”いかがでしょう?

『 HOLES (穴) 』

ルイス・サッカー作

代々ついてない家系のスタンリーは、無実の罪でグリーンレイクキャンプ少年院に送られて、来る日も来る日も穴を掘り続ける。どうしようもない仲間たちの中で、唯一仲良くなったゼロが脱走して…
スタンリーの物語と、グリーンレイクの大昔の物語がリンクして、みんなに望んだ幸福が訪れる。うまい!おもしろい!

『 本泥棒 』

マークース・ズーサック作

ナチス政権下のドイツ。里子に出されたリーゼルがどうしようもなく引き付けられる物、それは本。変わり者の養父母との暮らしの中に、ある日訪問者が現れて・・・
死神が淡々とナレーションを務める戦争のお話。戦争中でも人々の暮らしはあるし、戦争は大切なものをあっけなく奪うだけ・・・ 無くしたものに心を引きずられて生きていく。

『 めざめれば魔女 』

マーガレット・マーヒー作

ローラの大事な弟ジャッコが、ある日夢魔に命を吸い取られてしまう羽目に陥る。弟を救うため魔女のソーリーの家に行き、自らも変貌を遂げるローラ・・・
少女から大人への変身を魔法世界に絡めて描き、ソーリーとの恋、夢魔との戦い、どれもドキドキせずには読めない。特に女性にお薦め!

『 草上の昼食 』

川上 弘美作

デビュー作『神様』の続編と言うか、完結編。ほんの短いストーリーなのにいつまでも情景が思い出される。くまから届く手紙がとても切ない。川上弘美の作品は匂いがしないなぁと思う。でも色は浮かぶ。するする読めて、いつまでもまぶたの裏に色が残り、思い出しては何度も読むのだ。 (文庫本『神様』に収録)